2025年2月1日 (土) 19:42
semplice è il migliore.
シンプルイズベスト。 ルネサンス期のフィレンツェの画家、レオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だ。 レオナルドは、美術のみならず、 工学にも長けていたと言う。 美しさと実用性の両立こそが、理想の芸術と考える私にとっては、非常に興味深い芸術家である。 シンプルとは、ただ質素な状態を意味する言葉ではない。 むしろ、飾り気がないからこそ、素材や質感を追求しなければ、地味なだけのガラクタになる。 Apple製品は、シンプルイズベストを極めた工芸品だと思う。 放熱性と軽量化も考慮された高級感あるアルミ製の筐体に、 どんなApple製品にも付いてくるリンゴの烙印。 全ての製品を揃えたくなるような統一感が魅力的だ。 そんなAppleの戦略に、みすみすとハマった私は、iPhoneやMacだけでは飽き足らず、 Apple Watch、Apple TV、AirPodsなど、 Appleが出してる全ての種類の製品をコンプリートしてしまった。 ただ美しいものを生み出すだけなら、何も考えずに、美しいものを作れば良い。 しかし、工学の世界では、美しさよりも先に、実用性を追求しなければならない。 だからこそ、工学と芸術の融合は、興味深いのである。 その点、猫の体は、天然の工芸品だと思う。 あれだけ美しい体をもっていながら、 ハンターとしての素質も兼ね備えている。 鋭い爪に、暗視ができるまんまるの瞳、 程よく筋肉質で、しなやかな体は、可愛いを通り越して美しい。 天は二物を与えず…なんて、まっかな嘘だ。 あれだけ素晴らしい武器を持っているのに、 自ら狩りに出ることはない。 可愛さだけで、武器を持たぬヒトから、 餌をカツアゲする恐ろしい生き物。 それが猫だ。 明らかに、人間の方が弱いのに、猫に貢ぎたくなる不思議。 まるで、怪しいカルトのようだ。 私は、ネコ教の信者でいることに幸せを感じている。 猫こそが、私の教祖であり、 猫を扶養することこそが、私の生きがいなのである。 生まれ変わったら、おうちの猫になって、 食べて寝るだけのシンプルな生活がしたい。