2009年1月29日 (木) 22:25
浜千鳥 浜千鳥 青い月夜の 浜辺には 親を探して 鳴く鳥が 波の国から 生まれでる 濡れたつばさの 銀の色 夜鳴く鳥の 悲しさは 親を尋ねて 海こえて 月夜の国へ 消えてゆく 銀のつばさの 浜千鳥 大正八年 作詞:鹿島鳴秋、作曲:弘田竜太郎 有名な童謡ですが ワルツの曲調に物哀しげで幻想的な歌詞で、その時代を生きてない人でも 「大正ロマン」という言葉を感じさせる童謡の代名詞ではないでしょうか。 この歌詞は作詞者の夭逝した娘さんを思って作ったという説がありますが、これは時代的にも合わないので (この歌が誕生したときにはまだ娘さんはご存命でした) この説は間違いです。しかしそんな説が生まれたのもこの歌詞の物悲しさから来たものと思われます。 親を探すということが歌詞に含まれているのである種の物悲しさを感じますが、それよりも 「青い月夜」「波の国」「月夜の国」「銀のつばさ」といった幻想的で綺麗な表現に童謡という世界の美しさや儚さ、想像性を感じさせるのでそちらの世界観に私は幼い頃感動していました。 同じく鹿島鳴秋作詞、弘田竜太郎作曲の歌で似たような親を探す小鳥の歌である 「おうち忘れて」という歌が存在しますがこちらの歌詞のほうが切なくてさびしい歌です。 その歌は次回紹介します。