2025年2月16日 (日) 6:00
英才教育のラーメンフリーク
ラーメンフリークの中には、 「スープを残す奴はラーメン食うな」というほど熱心な信者がいるが、 私も、そんなことを言ってみたい。 麺類のスープは残せと言われて育ってきた。 小学生から、寮に入っていたのだが、 寮では、栄養士が献立を考えて、調理師が調理する。 ほとんどの食事は手作りで、ベーコンやウインナーなどの加工肉すら食卓に並ばない。 食の英才教育を受けていたようなものだ。 たまーに、お弁当に、アンパンマンポテトが入っていた時は、めちゃ嬉しかったな。 あれ、意外と美味しいのよ。 中学の時、生まれて初めて、コンビニおにぎりのパッケージを開けた時は、感動したな。 最先端の食べ物だと思った記憶がある。 微妙に残ったのりが、悔しくてさ。 しかし、大人になった私は、自由だ。 私の食生活に、ケチをつける大人はいない笑 そこで私は、悪魔の食べ物に出会ってしまった。 …日本が誇る国民食「ラーメン」だ。 最初は、醤油系のあっさりラーメンが好きだったが、 次第に、家系みたいな脂ギトギト系ラーメンを求めるようになる。 「美味しいものは脂肪と糖でできている」 この言葉を、形にしたようなラーメンだと思った。 しかし、私は、食の英才教育を受けて育った人間だ。 やはり、ラーメンのスープを飲み干すことはできない。 塩分濃度と脂が高すぎて、途中で気分が悪くなるんだよな。 しかも、ラーメン好きなくせに、焼豚は苦手。 焼豚は、ソーセージと同じ加工肉の仲間だから、食べすぎると気分が悪くなる。 だから、焼豚を抜いてもらって、代わりのタンパク源として、たまごを追加する。 でも、ラーメンフリークのほとんどは、 健康なんて意識していないだろう。 ラーメンのスープを残すとか、小さな積み重ねが、 後の健康問題に響いてくるというのに。 ジロリアンは、某ロックスターのごとく、 短命がかっこいいみたいな風潮がある。 好きなものを食べて死ねたら、本望…みたいな。 別に、短命なだけなら問題ないのかもしれないが、 今は医療が発達していて、体が壊れても、 簡単に死ねなくなっている。 ラーメンの食べ過ぎで怖いのが、糖尿病や血管系の病気だ。 昔、40代の糖尿病患者が、私の働いている病院に入院してきたんやけどさ… 糖尿病が進行して、片足が壊死して、 しかも肥満だから、身の回りのことが何もできないの。 汚い話だが、大をする時は、複数人の看護師が、彼の体を支えながら、差し込み便器で用を足す。 それでも彼は、不摂生な食生活がやめられず、 いつも彼の病室には、1.5Lのコカコーラがあった。 ここまで来ると、ある意味、病気だと思う。 体の病気を治しても、心が不健康な食に依存してるから、負のループから抜け出せない。 こういう人を見てると、不摂生はできなくなる。 脂ギトギト系ラーメンは、月一くらいに留めておこう。