2024年12月12日 (木) 2:52
物価高騰が介護施設に与えた影響
物価高騰によって苦しんでいるのは、介護施設も同じだ。 うちの施設には、生活保護受給者が多いが、 これだけ物価が上がってるのに、保護費が増えないから、食費の値上げもできない。 結果、今までの生活水準を継続することが難しくなり、おかずの品数が減った。 生活保護を受け入れている施設で、 借金が払えなくなり、債務整理した施設もあった。 夜勤中、急にネットが使えなくなり、 何事かと思ったら、未払いで回線が落とされたらしい。 社員の給与は20%減、派遣は解雇。 バイトは元々、最賃なので、これ以上は下げられないから、変化なし。 物価上昇前から、ギリギリで経営していて、 エアコンも修理できないレベルだったのに、 コロナや物価上昇で、さらに厳しくなったようだ。 中には、おやつどころか、歯磨き粉すらも買えない高齢者がいる。 憲法25条が保障する生存権とは、歯磨き粉すらも買えない生活なのだろうか。 世間は、生活保護に対する風当たりが強いが、 生活保護受給者のほとんどは、高齢者や障害者など、働けない人ばかり。 働いても、最低生活費に満たない人も、 生活保護を受給することができるのだが、 生活保護は恥だと思っている人が多く、受けられるのに受けてない人も多い。 生活保護を受ける権利がある人のうち、実際に受けている人は、 20%〜40%と言われてる。 生活保護バッシングは、このような人たちがやっていると思われる。 しかし、悪いのは、生活保護受給者ではなく、 貧困問題を放置している国の責任だ。 メディアを使って、生活保護は恥だという、 ネガティブキャンペーンを撒き散らし、 弱者に弱者を叩かせて、政府に攻撃が来ないようにする。 その結果、生活保護の支給額は減額され続け、 円安や悪い物価高でも、保護費は引き下げを据え置きするだけで、 保護費自体は、上がっていない。 もはや、今の生活保護費は、生存権を脅かすレベルと言ってもいいだろう。 介護職員をやってると、自分の未来を見ているようで、軽い絶望感に襲われる。 年収350万の介護士が、40年間、年金を払っても、もらえる年金の額は13万前後。 生活保護の高齢者と、紙一重な生活だ。 このまま無能な政権が、のさばり続けていたら、年金受給年齢が上げられて、もっとひどい世の中になっているだろう。 歯磨き粉どころか、食事にすらありつけなくなっているかもしれない。 そんなこんなで、みんな苦しいから、処遇改善に手を出したくなる気持ちも分からなくはない。 しかし、あまりに給与が安すぎると、 人が辞めて、人員基準を満たせなくなり、 より採用コストがかかる、派遣会社や人材会社に依存せざるを得なくなる。 次回に続きます