2024年12月13日 (金) 3:03
人手不足が人手不足を生む理不尽な世界
介護士の給与が上がらない理由として、 人材業者に介護報酬が流れていることが挙げられる。 人気企業や人気業種は、放っておいても、人が集まるため、採用コストがかからない。 しかし、介護は、不人気業種の代表格みたいな業種だ 求人サイトに課金しても、問い合わせの電話すら掛かってこないことが多い。 そこで、登場するのが、人材業者だ。 人材業者には、派遣会社と、有料職業紹介所がある。 派遣会社は、その名の通り、派遣会社に所属する社員を、 介護施設に派遣する会社だ。 直接、従業員を雇うよりも単価は高いが、 数ヶ月単位の短期契約ができるというメリットがある。 派遣会社のマージン率は、20-30%。 しかし、最近は、社会保険料が上がったりで、経営が厳しいらしく、 派遣会社の倒産件数が増えている。 一方で、有料職業紹介所とは、 お金を払って、求職者を紹介してもらうサービスだ。 デューダや、ビズリーチが、それにあたる。 ハローワークの有料版だといえば、わかりやすいかもしれない。 報酬の相場は、年収の20-30%くらい。 年収500万の人材を紹介したら、 100万から150万円、儲かることになる。 ただし、お金を支払うのは、求職者ではなく、会社の方。 求職者から金銭を受け取ることは、職業安定法で禁止されている。 個人的には、求職者がお金を払っても良いと思ってるけどね。 求職者からお金をいただけないとなると、 転職エージェントは、お金をくれる会社のことしか考えなくなる。 となると、人材会社は、 ブラック企業だったとしても、 利益率の高い会社を勧めるだろう。 金を払わない求職者のことなんか、知ったこっちゃない。 金こそが正義なのだ。 実際、医療・介護系の職種では、転職エージェントを利用しなかった人の方が、離職率が低いというデータがある。 利益を優先してブラック企業を勧めた結果だろう。 これでは、何のためのエージェントなのか、分からない。 一度だけ、介護系の転職エージェントを利用したことがあるが、 想像以上に、ひどい会社だった。